ちば環境情報センター
1999.6.7 発行    ニュースレター第23号
代表:小西由希子 

君津市廃棄物最終処分場計画地を見学して

◆平成6年に君津市の北小安地区に廃棄物最終処分場の申請があり、平成9年、君津市は立地が砂質土壌であり近くに水源もあることから不適切とし、千葉県も不受理としましたが、建設推進会社はこれを不服として厚生省に審査請求をしています。君津市自身は高度な(清掃)焼却処理施設を持っており、この処理場は他市の焼却場から出た焼却灰や下水処理場の汚泥を処理する為の民間施設です。
 毎日出てくるゴミ。焼却場へ運ばれればケムリとなって終わりと思っていませんか?いえいえ、焼却灰となって残るのです。ダイオキシンも含んで・・・。その処分地を求めて行政も民間の処分業者も、うの目タカの目で広い土地を探しています。そして、ちょっと昔まで豊かだった
里山にも触手を伸ばし、地元の人々の安全を脅かすのです。( 船橋市 長(おさ)  正子)

◆私達が子供の頃には君津のあちこちに暮しと結びついた豊かな里山がありました。もちろんダイオキシンなどの有毒化学物質など想像もしませんでした。しかし、今、私達は豊かさや便利さを求めすぎたつけとして豊かさの裏側にある環境問題を抱える事になりました。君津市にも産業廃棄物の最終処分場計画があると聞き、何処に、どういう形で計画されているのか自分の目で確かめてみたいと思い見学会に参加しました。
  八幡台ニュータウンから、いろいろな史蹟へ続くゆるやかな山道を登っていくと丘陵に挟まれた処分場申請地の谷田が眼下に広がりました。更に「かまくら道」を進むと畑沢川の源流に出ました。あちらこちらでポコポコと音を立てて水の流れが生れていました。それは子供の頃に耳にした懐かしい音で豊かな水源地帯である事が一目で解りました。その上この地域は砂質土壌という事ですから谷田をゴミで埋め尽くす事になれば水源地帯は有害物質で汚染される危険性は大きいと思います。そして驚いたのは処分場計画地のすぐ近くに君津市の水道水源(ポンプ場)があり現在ここから汲み揚げられた水が市内中心部に配水されているとのことです。
  私達のすぐ側で進められている産廃処分場計画、この現実を多くの人に伝え、緑豊かな里山と安全な飲み水を子ども達に引継がなければならないと強く感じました。(君津市 能星 聡子)

◆あちこちで問題になっているゴミの行く先君津でも、申請地が水源地に近く砂質と聞き、私も自分の目で見たいと参加させて頂きました。 細い山道を歩きながら、なぜか小学生の頃が思い出されました。なつかしく、あの頃は、こんな便利で豊か?な世の中がくるとは考えもしませんでした。どんな物も大切に使い、廃品回収なども盛んでした。今、直すより買った方が安く、いろいろな意味で私もたくさんの物を捨てています。少し不便でも、手間暇をかけ、廃棄場が必要でなくなるよう、努力したいと思います。人が土に還るように物も再利用されきれいに自然に還れる方向へ産業が発展してくれるよう願っています。(舘川 雅子)


自然観察会 ー物知り博士誕生ー

市原市 平山 あきちゃん

プロローグ:1999年×月○日 講師を先頭に、手に植物図鑑と筆記用具、全員下を向き、葬送を思わせる行進。一人が"花"を見つける。講師の解説"これは稀にしか見られない植物"。その言葉に参加者が集まり、図鑑と照らし合わせる。発見者の誇らしげな顔。"花"を見つける行進はさらに続く。観察会が終わり、参加者は"花"見た満足感、撮影したこのようにして何百種類の動植物の名を知る"物知り博士"が誕生した。
 自然観察会は、何を観察するのか?いつも心の底に残るわだかまり。
 ひとはかつて自然の中で生まれ、育てられてきた。その自然が身近なものでなくなった今、積極的に自然の中に身が必要となった。自然観察会の多くは理科教育の延長であり、動植物の名前を調べることに重きを置き、自然のありのままの姿を注意く見つめることに欠けてはいないかとの懸念を持つのは、私だけでしょうか。
 自然観察会の目的は、自然の中に身をおき、ひとは自然と一体であることに気がつき、自然を"友"と感じることにあるのではないのか。ひとは自然に対して心をひらいたとき、自然の美しさやおもしろさを発見し、自然の発するメッセージを感じとることが出来る。
エピローグ:200△年×月○日 ある自然観察会が終わった。参加者は自然からの贈り物を受け、身も心のリラックスし、感性が磨かれ、自然のおかれている現状に気づき、自然・環境問題への理解を深めた。


川野博士の豆知識5 ーー メダカの棲める川」−Aメダカはなぜ減ったの

生徒:どうしてメダカは減ったの?
博士:いろいろ考えられるけど、メダカの棲んでいた水路が土の水路からコンクリートの水路に変わったことが一番大きな原因だと思うよ。
生徒:どうして土の水路がコンクリートに変わるとメダカがいなくなっちゃうの?
博士:大雨が降ったりして川に大量の水が流れ込むと、まっすぐなコンクリート水路では、メダカなど遊泳力の弱い小魚は下流に流されてしまうんだよ。昔からある土でできた水路は、岸辺に草が生えていたり、あちこちくぼみがあったりしてメダカが避難する場所があるんだ。また、川が蛇行していたり深いところがあったりして、流れがおそくなるところがあるから大雨の時はメダカはそんなところに逃げ込めばいいんだ。
生徒:へーすご〜い。土でできた水路だともっといいことありそうね。
博士:たとえば、メダカの餌になるミジンコやイトミミズなんかもいっぱいいるし、卵を産み付ける草なんかもたくさんあるから、メダカにとって土の水路は最高の場所だといえそうだね。
生徒:でもそんないい水路が、どうしてなくなってしまったの。教えて博士!
博士:それはね、稲作と関係があるんだけど、その話は次回ね。


いざ!リサイクル実践  ―職場でペットボトル回収―

千葉市 伊原 香奈子

 最近は飲み物をカンより、飲み残しのきくペットボトルで買う人が増えてきています。もちろん我が職場も例外ではないです。
 ゴミ入れにポンポンと投げ込まれるペットボトルを見て「リサイクルできる物なのにな〜」と常々思っていたものの、見て見ぬ振りをしていた私。そんな私がペットボトル回収へ踏み切ったのは近くのスーパーで回収BOXが設置されたから。
 初めはゴミ袋から見える分だけ自分で取り出していたが次第に欲が出て、簡単なペットボトル回収袋を作ってゴミ箱の近くに置いてみることに・・・。すると意外や意外、特に広く呼びかけなかったのに、1ヶ月経つ頃には、ほぼ100%の回収率になったのです。
 リサイクルと無縁の職場ですがやってみればできるものです。要は、そのきっかけを誰がつくるかということなのかもしれません。―これから暑い夏がやってきます。あなたの周りでもお試し、いかがですか?


千葉県自然観察指導員月末観察会のご案内   
「鹿島川で川遊び」メダカに会いに行こう
日時:6月26日(土)10:00〜14:00
場所:鹿島川支流下大和田の谷津(千葉市緑区)
集合:JR土気駅北口ロータリーに10時
持物:長靴,双眼鏡,たも網,
泥んこになってもよい服装,
使い古しの運動靴,シジミを採りたい人はザル
問合先:田中(TEL&FAX:043-483-0027,
   E-mail:QYK16306@nifty.ne.jp)

おしらせ!!
 
6月16日(水)千葉市若松台幼稚園にて
自然教室をおこないます。
スタッフはJR四街道駅に11:00集合。
事前打ち合わせを6月9日(水)10時から
ちば環境情報センター事務所にて行います。
幼児の環境学習に関心のある方は
ぜひご参加ください。
(連絡先:古川 043-433-0987 FAXも)

フリーマーケットやろうじゃん!!
眠ってる物を目覚めさせてあげましょう!
開催予定日:7月18日(日)
場所:千葉中央公園近くの銀座通り
出店希望は6月20日までに
043-271-9129伊原へ
品物の提供も大歓迎。
おまちしてま〜す。
出店料:1ブース2.0×2.5メートル、2500円
事務所が移転しました
お気軽にお立ち寄り下さい!
新事務所:千葉市中央区中央1−6−9
JR千葉駅より徒歩13分、
京成千葉中央駅から徒歩9分。

編集後記
新しい事務所に移転しました。事務所スタッフ大募集中!!
   うんえいいいんいちどう

ニュースレター目次に戻る