ちば環境情報センター
  ニュースレター第2号

1997.9.1発行(毎月1日発行)編集・発行:ちば環境情報センター 代表:小西由希子


全国スーパー環境対策一斉調査が終わりました。

調査結果を報告します。               

参加団体 142団体
調査参加者 約800名
調査店舗数 865店
調査拒否店 11店
☆古紙100%トイレットロールの取扱いについて:
生協とスーパーとでははっきりとした差がみられ,積極的に取り組んでいることが売り上げにも反映されている。総売上における古紙100%の割合は平均44.7%で,関東では40.7%とやや低かった。
☆レジ袋の削減:
生協では44%が有料化,45%が削減のためスタンプなどの特典を設けていた。スーパーでは社の規模に比例して特典があるが(大手スーパー72.5%一般スーパー21.1%,有料化も5店あった。しかし本格的に削減できない理由として「消費者の理解が得られない」と考える店が全体の20%以上あった。
☆店内温度:
乾物売場---23.0℃,畜産加工品売場---20.6℃で,店の規模,店による違いはみられなかった。冷気漏れの工夫は行われていたが,対面式販売やガラスのショーケースに入れるなどの工夫が必要と思われる。

スーパー・生協の一斉調査に参加して

―真夏のお店は寒いの巻―    環境ウオッチング  長 正子

 私が最も印象に残ったのは温度調査でした。当日は33-34℃の真夏日でしたが,店内(生協のお店)に入り5分も立っていると寒くなってしまいました。ふと見ると肉の冷蔵ケースの上には温度計がついていて(皆さん知っていましたか?),その温度は2℃。つまりショーケースからでる冷気は店全体に広がっていくのです。以前,肉や魚はショーケースにはいっていたように思います。「冷気が漏れにくくなる工夫をしていますか」の問いに,「そんな方法があったら逆に教えてほしい」とお店の人に言われてしまいました。
 また他の大型店ではアイスクリームや冷凍食品までもオープンケースにはいっていました。たしかにそれは買うものにとって便利でしょうが,実は過剰な電気代が価格に上乗せされていることに気づかなければなりません。私たちはこの異常さに気づくこともありませんでした。
 この調査に参加してはじめてスーパーがなぜこんなに冷えているのかを知ったのでした。さらに店員さんは長袖・長ズボンで働いていました。冷やしすぎは,エネルギーの無駄遣いであると同時に人の体にとっても多くの負担をかけるものなのです。さあ,皆さんも温度計をもって街にでてみませんか?電車やデパートの中もけっこうよく冷えていますよ。


センター呼びかけによる参加者(ご協力ありがとうございました)

参加者
参加団体
店舗
所在地
伊藤博子
ケヤキの会
サンワストアー(茂原店)、
サカモト(茂原店)
茂原市
園部寿美子
ちば環境情報センター
カスミ(大網店)
大網白里町
長 正子
環境ウオッチング
ちばコープ(田喜野井店
船橋市
吉野貞子
エコネット市民の会
サティ(稲毛店)
千葉市
佐々木典子
くらしのグループ
ディーマート(ダイエー系列)(稲毛海岸店)
千葉市
小西由希子
ちば環境情報センター
トップマート(松ヶ丘店)
ヤックス(仁戸名店)
千葉市
成島淳子
エコネット市民の会
扇屋ジャスコマリンピア(稲毛海岸)
千葉市
竹内悦子
市民ネットワークちば
リブレ京成(幕張本郷店)
千葉市
天野外支子
市民ネットワークちば
いなげや(西都賀店)
千葉市
田沼淳子
つりふね草の会
ヤオコー(みつわ台店)
千葉市
田中富士男
エコネット市民の会
ダイエー(津田沼店)
千葉市
田畑みどり
市民ネットワークちば
ユニマート(緑台店)
千葉市
飛戸邦子
くらしのぐるーぷ
高浜ショップ(西志津店)
千葉市
宮田みどり
有害ごみ0をめざす市民の会
マルエツ
佐倉市
広瀬美佐子
有害ごみ0をめざす市民の会
志津mine
佐倉市
藤江みどり
有害ごみ0をめざす市民の会
オーケーDSC(志津店)
佐倉市
藤代美鈴
有害ごみ0をめざす市民の会
オーケーDSC(志津店)
佐倉市
堀江啓子
有害ごみ0をめざす市民の会
サティ(ユーカリが丘店)
佐倉市

環境教育入門夏期集中セミナーに参加して(8/19,20,21)

佐々木典子

このセミナーは環境教育を6つの切り口(@まち発見 A人権・平和・人間関係トレーニング B開発教育 C自然教育 D消費者教育 Eメディアリテラシー)から,それぞれ「アクティビティ→レクチャーによる概念化・討論→ふりかえり」という形で進行しました。

 その中で理解しやすかったC自然教育の一部をご紹介します。

 5・6人のグループに分かれて近くの公園に行き,皆が気になる1本の木を選び出します。その木から感じた言葉をひとりずつ表現し,次にその言葉すべて使って詩をつくり,木に捧げます。何げなく発した言葉を,互いに協力し合って一つの詩に創りあげ,それぞれ演出方法を工夫して十分楽しみつつ発表しました。

 6つのテーマに共通して浮かび上がってくるのが,「多様性(自然・文化・人の価値観)」と「よく見て考え,自分なりに判断し,行動する」というものでした。至極抽象的であり,あたりまえのような言葉ですが,教育というものにおけるキーワードのようです。

 最後に学んだことを整理し,全体像をまとめ,実際にプログラム案を作成,発表しました。

 今回のセミナーは「環境教育の全体像を描く」というのがメインテーマでしたので,盛りだくさんで少し消化不良という方もいました。私としてもテーマを二つ位にしぼり,体験→レクチャー→プログラム案作成まで通してやり,他のテーマはレクチャーだけでもよかったかなとも感じました。


運営委員になって

成田聡史

 初めまして。僕は今,学生でもなければ社会人というわけでもありません。さしずめ「境界人」といったところでしょうか。今はアルバイトをしながら環境問題を中心に勉強したいと思い,同センターで微力だけどお手伝いさせてもらっています。

 正直いって僕には環境問題についての特別な知識はありません。現に今でも話についていけない時もあって苦労するけど,なぜかやる気は増す一方で,できることなら「あらゆる環境問題」のことを知りたいと思っています。

 僕はつい最近まで環境問題について頭ではそれなりに理解していたつもりでしたが,同センターなどで話をしていると,実はあまりわかっていなかったことに気づきました。その時心底「何かを実現するためには,やる気と,行動力と,体験と,出会いが大切なんだ」と痛感しました。この1〜2年の間だけで,僕はいろいろな人と出会い,話しをしました。その時出会った人たちは,それぞれがそれぞれの立場でがんばっています。それを知って自分もさらにがんばろうと思うのです。

 たった一歩,環境問題に足を踏み入れただけでも,世界が一気にひらける感じがしました。僕にとって環境問題に取り組むことはそれほど魅力的なことなのです。

 はっきり言って,やる気があればだれでもできることだと思います。断言していいくらいです,だって僕がそうでしたから…。今大切なのは,「どれだけたくさんの人が参加できるか」ということではないでしょうか。これからもどうぞよろしくお願いします。


編集後記
皆さんの行動のきっかけがこのレターだった,と言ってもらえるようになったらいいと思います。(成田)
心強い足音が少しずつ少しずつ大きくなるのを感じます。(にこにこ)