ちば環境情報センター
1998.10.5発行 ニュースレター第15号
〒263−0023 千葉市稲毛区緑町1−10−11 編集・発行:ちば環境情報センター 代表:小西由希子
千葉市打瀬小学校 今井美枝子
「さあ かたづけて!」
「えー もう時間なの。もっとやりたい。」
これが毎回の授業の終わりの子どもたちとの会話です。そんな楽しい授業があるのかですって・・・。あるのです。
それは、本校で行われている子ども中心の総合学習(うたせ学習)なのです。「裁量の時間、35時間を自由に使ってよいです。あなたの追求したいことは何ですか。」から学習が始まりました。「家を造りたい」「イカダを作りたい」「オペレッタを作りたい」「野菜を作りたい」「基地を作りたい」「紙を作りたい」「世界のことを調べてみたい」「虫を育ててみたい」「文房具を作りたい」・・・・私の担当している4年生91名の子どもたちは、一人一人自分の思いを出し合い、同じような思いを持っている仲間を募って5つのグループにまとまりました。
私の担当しているグループは「ケナフを育てて文房具を作ろう」です。夏休みもケナフの世話をしっかりやっていたので、今では2m以上伸びています。このケナフでハガキを作ってフレンドフェスティバルで売ります。その収益で4年生みんなのペットであるモルモットの餌を買うのです。だから時間が足りないくらい楽しい学習なのです。
テーマ:「まちづくり一人一人がみな主役」
日時:1998年11月8日(日)午後1:30から
ところ:御宿町公民館ホール
講師:渡辺豊博氏(三島市出身、グランドワーク三島実行委員会事務局長、静岡県庁職員)
主催:イスミまちづくりフォーラム実行委員会(夷隅郡下7団体、個人で組織しています)
連絡申込み:リサイクルグループ「かもめ」事務局永島まで(TEL&FAX0470−68−3529)
「グランドワーク」ってイギリスで発祥した環境復興・創造活動です。市民・行政・企業の見事なパートナーシップのもとに市民が主役の町づくりをすすめる静岡県三島市のグランドワークの話、聞きにきませんか。潮騒のきこえる会場でトークも楽しみましょう!
9月27日千葉県立衛生短期大学で行われた、第4回環境シンポジウム1998千葉会議に参加した仲間からの感想が多数寄せられましたので紹介します。
- ゴミとダイオキシンの分科会に参加して・・・グループに分かれてのワークショップでは、ダイオキシンについて関心が高く、行政・企業・市民それぞれの立場でできること、して欲しいことを話し合いました。情報の公開、生活の見直し、処理まで責任をもつ企業活動という結論でした。(竹内悦子)
- 環境シンポジウムに集まった大勢の何かをしている人、何かをしたいと思っている人がさらに人の輪を広げる活動をするための環境づくりが必要だと思いました。(田沼純子)
- 基調講演・・・諸外国にくらべ日本ではまだ市民の関わるトラスト運動など根付いていないし、遅れていると思いました。分科会・・・参加者はすでに何らかの活動に関わり、ある程度の理解がありながら尚勉強し、自分の糧とし、多くの人に広めたい意欲が感じられました。年一度ですが私も友達が増え嬉しく思っています。(田井中信子)
- 第2分科会私にもできるパートナーシップ(里山の保全を事例として)・・・「関さんの森」の事例発表→森を守るためには何が問題となるか→解決のための具体的なアクションプランの作成とワークショップは進みました。最後に企業から実行委員として参加されている方から、「企業がこれほどあてにされていないことに初めて気づかされ、今後いかに接点を持つかが課題です」と話されたのが印象的でした。(佐々木典子)
(佐々木典子)
- 今年は去年の会場の形態と違う為か、参加者はそこそこいたのに、盛大さがないように感じられましたが、分科会(第6)の方はみんなが参加でき、それぞれの立場での問題点やノウハウを知ることができたので充実した一日でした。(末松大司)
- みなぎる熱いおもい:私は「行動への仲間づくり」の分科会に事例発表者として参加しました。すでに懸命に取り組んでいる人、これから行動を起こそうとしている人の全てが、環境への高い関心と現状への危機感を、一人一人が熱く語られていました。深く感動しました。一人一人が身近なところで行動し、あるいは第一歩を踏み出さうとしています。特に多くの人から「心の大切さ」を語られたことは特記すべきことです。(市川清忠)
- 第3分科会「楽しく学ぶ環境教育」・・・今地球は病んでいるようです。私達にできる事はないでしょうか?この分科会は〜集まろう、考える人・行動する人〜です。環境問題は、一人一人が発信源となりわかる仲間を見つけ手をつないで(ネットワーク)(パートナー)となり知恵と行動の輪を広げて育ててゆく緑の地球の為にと思っています。今回実行委員となり裏側の気配り、心配りをそれなりに考えさせられました。一日が本当に短かった。時間が早いというのはそれなりに充実した一日だったという事なのでしょう。来て下さった方々に、協力して下さった方々に、ありがとうございました、無事終わりましたという感謝の言葉しか浮かびません。(松山みよ子)
- 「楽しみながら学ぶ環境教育」という基本理念で取り組んだつもりであったが、果たして参加者の皆様が楽しみながら学んでいただけるかどうか不安である。参加者は環境に関して既に意識は高い方々ばかりながら、それを如何に広げていっていいのか、その手段がなかなか見つからないと言う問題を抱えている。身近な観察会の実施、学校教育への導入等すでに実行されている事例も上がりましたが、まだまだ参加者が少ないのが現状。個人レベルの努力と人への働きかけがもっとスムーズにできるように何らかの手段、機会を増やしていくことの大切さを改めて痛感しました。(谷口美和)
- 午前中のアボリジニの民族楽器の音色が心に打ち響き、太古から受け継いでいる人類のDNAに共鳴しました。大気のグループは「生活スタイルを見直し、地球環境への負荷の少ない生活を目指そう」となり、ひとりひとりの成果は少なくても積み重なれば大きいものになるでしょう。(南川忠男)
- 様々な人が集まる機会で、いろんな活動事例があることを知りました。自分の活動できる範囲で参考にさせてもらいたいと思っています。環境に対しての意識をめざめさせて、自然に目を向けることが全ての一歩であると考えます。一人ではできないことが、もう一人加わることでもっと活動が広がることを感じました。同じ心を持つ人のネットワークがさらに広がることを期待しています。(古川美之)
- 普段の生活では知りあえないような、いろいろな年齢の方たちとお話ができてよかったです。環境教育を実践してゆく上での問題点や、現在の社会問題点などを話し合いました。そのなかで、やはり“ふれあい”というものが大切だということを実感しました。今日はいろいろどうもありがとうございました。(小森久美子)
- 「ふれあいの3分間スピーチ」・・・名前だけでなく、どんなことをやって、何をやりたいのかがわかり、よかった。「人間KJ法」・・・抽象的なものであり、グループ分けが大変だった。「テーマ実践」・・・話し合いに時間を使いすぎ、実践まで時間がとれなかった。最初に実践法法をみんなに具体的に示しておく必要があったのでは?全体の流れとしてはよかったと思う。
(田島正子)
- 第2分科会は松戸市の関さんの森を事例として、環境パートナーシップについてワークショップを行いました。最近は身近な森が減っていくのはなぜだろうという課題で問題点の洗い出しを行い、相続税、都市計画、維持管理、市民が森の価値に無関心であることなど、単純に個人の資産だからしかたがないという問題ではないことに気づかされました。次は市街地の森を保全するためのアクションプランの作成に取り組み、行政は相続税の見直し、情報公開、都市計画の際に住民の意見をよく聞くこと、市民は関心を持つ、森の所有者と親しくなる、行政と積極的に話し合うなどが必要との意見が出ました。最後に企業側の実行委員から、いま企業は地域貢献を真剣に考えており、年寄りや人材など積極的にアプローチして欲しいと提言されました。参加者は里山の保全に関わっている方も多く、熱心に討議され、具体的な活動への提言もありましたが、森には蚊とかヘビとかいやな面があるという率直な意見も出て、樹木の価値の偉大さについてもっとPRが必要だと感じました。
(佐藤素子)
- 第一分科会「ゴミとダイオキシン」・・・初めて分科会を担当したので、どうなるか心配でした。実行委員・ボランティアスタッフの方・分科会に参加した人の協力で無事終了することができましてほっとしています。予定していた人数(50人)よりも多い70数人の方が分科会に集まり、広い教室もせまく感じる盛況でした。(細谷忠資)
- 環境問題に関心が深い人、普段から観察会などを通して自然保護活動や環境教育に取り組んでいる人たちの参加で、活発な意見交換の場となった今回の環境シンポジウム。しかしこの中に本当に参加して欲しい、環境教育の「場」を持っている教員(特に高等学校)や専門的知識を持ち、環境問題に科学的にアプローチできる研究者が何人来ていただろうか。こうした人たちを仲間に引き入れることができれば、もっと深みのあるシンポジウムになったであろうと思う。(田中正彦)
- 思いを出し合い、話し合いを重ねて意見をまとめ、多くの人の力を借りてシンポジウムはできあがった。パッチワークキルトのように・・・。もう話し合いばかりしている場合ではないといわれるけれど、「行動すること」がどういうことなのか、準備にかかわることで多くのことを学んだ。(小西由希子)
- 多くの仲間に励まされ、私としては大勢の強い味方を得たようで大変勇気づけられた。ただ一つ気になった点は20代の女性の“森は暗くて虫がいて汚い”という発言である。森をできる限り良好な状態に戻し、次世代に引き継ぎたいと思っている私としては、森についての若者や子どもたちのいろいろな意見を是非とも聞きたい。(関美智子)
- 今年の大会を終え、人影がまばらになった会場で、実行委の私たちが、先ほどまでの熱気が冷めずに、心地よい疲労に酔っていたときである。この大会の先輩達に、参加者の一人ひとりが満足して帰り、これを機に環境問題に一層取り組んで下さることだと、聞かされていたので、今年は如何にと心配していると、毎年良くなっているよと、言われているように思った。
(高嶋政数)
- 第2分科会では、パートナーシップの相手である役所の立場もわかってもらいたいと思って、関さんの森をあげたが、どうだったか。でも、役所の都合をいくらか知ったと思われる。分科会で、いつものことだが、訳の分からぬ質問をする人がいる。つまらぬ質問をする奴だ、良く話を聞いていれば分かるのに、と言ってしまえば終わりだ。さまざまな考えの人が集まって話し合うことに意味があるのだ、と思って我慢する。そして、にこやかに説明する。実行委員も楽でない。しかし、実行委員の仕事は結構面白いものである。分科会を成功させようと、5,6名の人たちが何回となく話し合い、その折りに学ぶことが多い。それから、講師やコーディネーターは環境問題の専門家なのだから、なおさらである。ほかの人に勧めたい仕事だ。(平田和博)
- 基調講演をされた惠小百合先生のお話は、大変分かり易く次世代に残していきたい環境を具体的に示されていました。「ありの目、鳥の目、環境の目」。これからはこんな目を持っていこうよと、周りの人に語りかけていけそうです。もう少し時間があると、良いお話をゆっくり聞けたと思います。分科会で4つに別れたグループの話し合いは、いろいろな場で活躍される方々の体験談を聞くことができ有意義でした。(今井美枝子)
暮らしの中で私たちにできることを身近な話題から考えていきます。カルトクイズありの楽しい学習会です。3〜5人集まればお声をおかけ下さい。出前いたします。
講師:南川忠男(環境カウンセラー)
連絡先:TEL&FAX:043−266−0383 小西まで
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