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千葉市中央区 深山 貴道
一言で環境問題と言っても世界レベルの問題から私たち一人一人が考えるべき問題まで環境問題は多岐に亘り、且つその取組みの必要性は益々重要になってきています。
個人から地域に、一地域から自治体レベルに、そして国、世界へと大きく繋がる取り組みの中に私たちはいます。そして私たちが直接関わる「地域」として一番密接に関係するのが商店街だと僕は思っています。
ところで、皆さんは千葉市にいくつの商店街があるか知っていますか?
これを書いている私もはっきりしたことが分かっていないのですが聞いた話しでは120くらいあるそうです。千葉市内の商店街は「千葉市商店街連合会」という団体を組織しており、こちらには市内71商店街が現在加入しております。残りの50商店街は?という疑問が湧くのですが、こちらはかなり寂れてしまっているのだとの事。・・・確かに・・・それどころか僕の住んでいる町内には酒屋とコンビニが一軒ずつあるだけです。どんな田舎に住んでんの?って思った方。これでも僕は中央区在住、千葉駅まで徒歩20分の距離なんです。
話しが逸れてきましたがこの度、CEIC(ちば環境情報センター)では、1月中旬から2月下旬にかけて千葉市内71商店街に対して商店街における環境意識に関するアンケート調査を行うことになりました。
地域と密接な関係を持つ商店街が環境に配慮した取組みを行った時、地域に与える影響はどの程度になるのでしょうか? この調査からそんな疑問に答えてくれる結果が出てくれば最高だと思っています。
さて、そこで皆様にお願いがあります。千葉市に在住する会員の皆様、もし地域の商店街にお知り合いがいましたら、どうかこのアンケートに答えていただけるようにプッシュをお願いしたいのです。ご参考までに実際のアンケート用紙(縮小版)を同封いたしますのでご覧下さい。なお、アンケートはFaxまたは郵送で返送される予定ですが、回収率を上げる為に実際に商店街に対して聞き取り調査も行いたいと思っています。こちらにご協力いただける方も合わせて募集いたします。皆様のご協力をお願い致します。
連絡先:深山(043-227-8273)
千葉大学 千葉市稲毛区 高柳 幹矢
ヒートアイランド現象という言葉、ご存知の方も多いでしょう。これは、都市の気温が郊外にくらべて大幅に高くなるという現象で、近年大きな問題となっています。このヒートアイランド現象は、地表がアスファルトやコンクリート、建築物などで覆われることでそれらが日光の熱をたくわえてしまうこと、緑地面積が減少することで、いままで行われていた植物の水分蒸発の働きによる冷却作用が失われること、エアコン等の使用による排熱、などが原因と考えられています。さらに、それによる気温上昇によってますますエアコン等の使用が増加するという悪循環も顕著に見られます。こうした現象は、建物の密集した大都市になるほど悪化する傾向にあります。
このヒートアイランド現象の対策としても脚光を浴びているのが、屋上緑化の取り組みです。屋上緑化を行うことによって、建築物への蓄熱を防ぐ断熱効果と、植物の水分蒸発による冷却効果がもたらされるため、ヒートアイランドの緩和に効果があると期待されています。また、このほかにも、断熱効果によって屋内の室温の上昇(あるいは低下)が緩和されるため、冷暖房の使用量を削減でき、ヒートアイランド対策だけでなく温室効果ガスの削減にもつながります。
この屋上緑化には、ヒートアイランドに悩む大都市圏の自治体も着目し、推進しています。特に、東京都では平成13年4月より、一定規模以上の建物の建築の際に、屋上面積の二割以上の緑化を義務付けました。これは大きな効果を発揮し、都内の屋上緑化件数は大幅に増加しています(図)。2001年から2004年までの3年間で、都の屋上緑化面積はおよそ40haも増加しました(東京都環境白書2004による)。
屋上緑化は良いことだけど、一般家庭ではなかなかできないのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。これまでは高い施工費用や、重量や排水の問題がネックとなっていましたが、屋上緑化が注目されるにしたがって、低コストで比較的容易にできるものなども多くなってきました。その種類も、屋上にビオトープを形成するといった大掛かりなものから、庭園型や、セダムを利用したものなどさまざまな方法があります。セダムとはベンケイソウ科に属する多肉植物のことで、葉の中に水分をたくわえるなど耐乾性にも優れ、屋上のような厳しい環境に適しているため、低コストでの屋上緑化に積極的に利用されています。また、それでも予算が…という方のために、自治体によっては、屋上緑化に対して助成金制度を設けているところもあります。東京都の特別区では多くの区で助成制度が設けられていますし、千葉県内では、市川市で補助制度が行われています。
屋上緑化まで手をかけるのが難しくても、ベランダ等の緑化だけでも十分効果はあります。興味を持った方や、自宅の新築や改築を予定している方は、この機会にぜひ屋上緑化を取り入れてみてはいかがでしょう?
山武郡松尾町 松下 曜子
2004年12月18日(土)千葉市生涯学習センター(B1メディアエッグ)にて、上映会&ピーストーク「107+1〜天国はつくるもの」を開催しました。主催は「ちば環境情報センター《映画班》+その仲間たち」です。当日はスタッフ13人を含め70数名の方にご参加頂きました。来てくださった方、改めまして本当にどうもありがとうございました。
この企画では3つの試みをしました。1つ目は 「107+1〜天国はつくるもの」の映画上映です。内容としては、「すべてはやるかやらないか、あきらめるかあきらめないか」「天国をつくろうとしたド素人たちの真実の物語」です。映画の感想としては「すごく感動した」「不可能を可能にできることを多くの人に伝えたいと思った」など「素晴らしい映画」と好意的な声が多くありました。
2つ目は、「映画」に出演している「小川真吾」さんのピーストークです。トークの中で、アフガニスタンが現在でも爆撃が続いている事。5年間雨が降らず、その原因は地球温暖化であり、私たち先進国が出しているCO2であり、私たち日本人こそが世界を変える鍵を握っている。また戦争の話が多くありましたが「戦争は一番の環境破壊」と言われています。環境と平和は一見結びつきませんが実は非常に関係があることを痛感したと共に希望溢れるお話でした。
3つ目は<分かち合い「スーパー・スピード・ミーティング」>です。これは参加者に2、3人のグループになり、5分間テーマについて話し合う試みです。テーマは@映画・小川真吾さんのトークの感想,A「元気・勇気・希望・愛」をもらった言葉・映画・本など,Bこれから始めよう、やってみようと思うことの3つです。参加者の方は5分では足りないようでそれぞれのグループで活発に意見を話し合い、感想としても「おもしろい!」と好評でした。全体としての感想ですが、「まず事実を知り、自分のできることをはじめていき、人に伝えていきたい」,「元気をもらった。今度は元気を与えたい。」等、とても前向きで好感的な声が多く聞かれこの企画をして本当によかったと心から思います。
今後の私たちの活動ですが、3ヶ月に1回「ちば環境情報センター事務所3階」で映画上映会を開催し、また、再びスタッフの中で大きな会場でやりたい映画が見つかったらチャレンジしていく予定です。これをお読みの方でお奨めの「映画」があれば教えて下さい。
最後に自分の出来る事は本当にちっぽけで小さい事かも知れませんが、「はじめは何でもひとりから」「小さな事もコツコツと」自分の出来る事を楽しく、明るく、無理をせずに、あきらめないでやり続けていきたいです。 (写真撮影・提供:中村彰宏)
千葉市中央区 角川 浩
LED(Light Emitting Diode発光ダイオード)というと200億円もの巨額な支払命令(2004年1月東京地裁)で話題を呼んだ青色LEDのことが頭に浮かびます。なんだかとても高価で難しく、私たちには縁がなさそうです。が、そんなことはありません。普通のLEDは1個10円,20円と安く、壊れにくく、消費電流も少ない、つまり省エネにかなうのでかなり前から豆電球に取って代わっています。
今、身近で急速に普及しつつあるのが白色超高輝度LEDを使った照明装置です。LEDとはどんなものかを知るためにも、この超高輝度LEDをつかって懐中電灯を作ってみませんか。 費用,技術とも中学生程度で十分に対応できるものです。
1.全体の構成
図のように簡単なものです。LEDには二本の足があるので、その長い方を一定の低い電圧の直流電気のプラス側につなげるだけです。以下、説明しましょう。
図 |
2.LEDの選択
一個で懐中電灯になるよう明るいものを選びます。私の購入した白色LEDの特性は次のとおりでした。難しそうですが要するに直流3.5Vの電圧をかけると、20mAの直流電流が流れ、9000mcdの明るさになると把握してください。従前の小型LEDの明るさがせいぜい20mcd(ミリカンデラ*)であったのに比較してはるかに明るいことがわかります。 *1000mcd(ミリカンデラ)=1cd(カンデラ)
表.高輝度白色LEDの例と特性 | |||||
直径 | 照射角度 | 明るさ | 直流順電圧 | 直流順電流 | 価 格(秋葉原) |
10mm | 10度 | 9000mcd | 3.5V | 20mA | 260円 |
3.電源と抵抗の選択
直流3.5vは1.5Vアルカリ単三乾電池を直列にして【4.5Vになる】使うことにしました。具体的に言うと、電源電圧(ここでは4.5V)と欲しい電圧【3.5V】の差(1V)を流したい電流(0.02A)で割った数値(50オーム)の抵抗を間に入れればよいのです。近い数値の抵抗(47Ω抵抗,1/4W,10円位)を使用します。
ところで私のデジカメは1.5Vアルカリ単三乾電池を使用していますが、ご存知のようにデジカメ写真は相当に電力を喰い、短時間で動かなくなりますが他の用途にはまだまだ使えます。そこで、この使用済みとなったお古の単三電池の活用を図ることにしました。
4.組み立て
電池は、直列になるよう配線がしてある単三電池3個用の電池ケース (6×4.7×1.6p)に入れるのが簡単です(160円)。LEDの足の長い方がプラス側になるようにします。
ありあわせのプラスチックケース(6×8×2.5p程度)に入れました。 ケースにはスイッチとLED(10o)装着のため、ドリルで穴を開けますが、プラスチックが割れないよう3o→5o→8o→10oと刃を替えながら少しずつ大きくしていくのがコツです。
5.感想
1時間もあればできる工作ですが、LED自体の省エネ性と古い単三電池を活用できること、名刺箱程度の大きさなのでポケットやカバンに入れて携帯できることが楽しくためになるところです。
10年前に公刊された「家庭で楽しむ太陽電池工作(パワー社)」が2004年6月に増補改訂版として出版されました。
「太陽電池工作」となっていますが、トランジスター,リレー,バッテリーなど基本的な電気・電子部品について文系の方にも参考となるように易しく書いてあります。各地の図書館にも結構入っていますので、機会あれば目をとおしてみてください。
佐倉市 小野 由美子
アカガエルは、湧水が流れ込む田んぼ、昔ながらの土水路、それに連なる斜面林…と伝統的な谷津環境が残っているところにしかすんでいません。そのことはひるがえって、「谷津環境の指標生物」ともいえます。
東邦大学の長谷川雅美さんが発起人となり、アカガエル(複数の種を含む)を地道に研究し、知識と情報を共有し、その輪を広げて保全に役立てていこうと作られたのが、日本赤蛙研究会です。今年で3年目を迎えます。といっても、年一回、アカガエルに心を寄せる十数名が集って、研究発表を聞いたり情報交換したり・・・そんなささやかな集まりです。
卵塊カウントをしていると、いろんな疑問にぶつかりませんか。寿命はどのくらい?生まれて何年で産卵・繁殖行動ができるのか?乾燥にどのくらい耐えられる?ひとつの卵塊に卵は何個?・・・当会の集まりをのぞいてみてください。フィールドから生まれた疑問を投げかけたり、研究成果を聴いたり、‘お役立ち情報’にきっと出会えます。
イラスト:小野こずえ |
日本赤蛙研究会集まりへのお誘い |
【事務局より】
あなたの今年のエコ宣言 大募集っ!!
新しい年に入り、気持ちも新たに過ごされていることと思います。そこでぜひ、日頃から環境を意識して生活している会員の皆様から、「今年はこんな事をしよう!」など、環境に関する事で心に決めたこと、チャレンジしようと思っていること、やってみようかなと考えたことなどを、「今年のエコ宣言」として、1月末日までに、下記事務所にファックスやメール、郵送で頂きたいと思います。
もちろん今から考えて宣言してくださってOKですっ☆(30文字以内)いただいた宣言者の中から10名の方にエコグッズをプレゼント(2月号ニュースレターに同封)させていただきます。
また、3月号ニュースレターに宣言の掲載を予定しています。たくさんの方から宣言をお寄せいただけたらと思っています。せっかくですので、日頃会員として思っていることやご意見なども、ぜひ一緒にお寄せくださいね。
連絡先:〒260-0013 千葉市中央区中央 3-13-17
TEL&FAX:043-223-7807 E-mail:hello@ceic.info 担当:ちば環境情報センター 伊原香奈子
編集後記:昨年の世相を表す一字は「災」でした。発表後スマトラ沖大地震と大津波で14万人以上の尊い命が失われました。津波は天災ですが、1945年の東京大空襲や広島に落とされた1発の原爆は、一瞬にしてこれに匹敵する命を奪いました。来年1月号ではあけましておめでとうと記したいものです。mud-skipper