ちば環境情報センター ニュースレター第117号

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2007. 4.6 発行    代表:小西 由希子

目 次

  1. いのちの森の日
  2. 花粉と黄砂と餃子 〜長崎と北京にて〜
  3. ゴルフと鳥
  4. 春の谷津田で野草を食べ、中村夫妻を祝う
  5. 2006年度にマスメディアに登場した記録

いのちの森の日

グループ2000(環境に学ぶ)千葉市美浜区 横田 耕明 

 1999年4月(当時、伊藤節子校長)に始まった千葉市立稲毛第二小学校ビオトープ(いのちの森)作り。2002年、全国学校ビオトープコンクールで最優秀賞の文部科学大臣賞を受賞して5年が経ち、今ではヘイケボタルも自生し、6月の鑑賞会には3日間で約800人が、その光を見に集まります。


また2003年からスタートした<いのちの森の日>(自然観察・自然遊び)は、今年で5年目を迎え、美浜区の稲浜公民館の主催事業となり、大切な地域行事の一つとなっています。「日本の歳時記」と組み合わせた参加型の環境学習プログラムです。近隣校からの参加も増え、年14回の参加者は延べで約2,000人にもなっています。子どもたちは、自然の中で遊びながら、「自然の大切さ」や「いのちの大切さ」に気づいています。また、いのちの森の田んぼ(無施肥・無農薬・不耕起)作りは、地域の方を講師としてお招きし、多世代交流の場にもなっています。現代社会が失って来た「変わらない大切なもの」が、ここにはあります。参加した人が、みんな主役の  <いのちの森の日>には、<いのちの森時間>がゆったりと流れ、自然の営みを肌で感じながら、みんなで子どもたちの成長をゆっくりと見守っています。
それでは、最近の<いのちの森の日>の様子をご紹介しましょう。
2月は、「冬芽のスタンプラリー」をしたり、「小さな春マーク」を探して森の中を散策したり、「これであなたも鳥博士!?」では、鳥の生態や地球儀を使って渡り鳥のルートについても学びました。
3月は、今年度最後の<いのちの森の日>。お天気にも恵まれ、80人を超える参加者がありました。手作りのお雛様の前で、「おひなさまの紙芝居」を聞き、「日本の歳時記」について学びました。また、「啓蟄の絵本」を読み、「♪いのちの森 啓蟄(けいちつ)クイズ!♪」では、啓蟄の意味や生き物の生態について学びました。クイズの全問正解者は御菓子をゲットです!
次のプログラムとの間や待ち時間は、自由遊びです。ツリーハウス,森のハンモック,ダンボールの滑り台(3m×5m),森の空中デッキ(冬芽の観察用),ターザンロープ等。いのちの森には、いつも子どもたちの歓声が響きわたっています。
そして、今年1年間のいのちの森の日で、<楽しかったこと>と4月から新年度で<やりたいこと>をハート型の短冊に書ました。短冊は子どもたちの夢でいっぱいです。最後は、いよいよ表彰式。参加が多い子どもから、金賞、銀賞、緑賞の表彰状と賞品をもらいました。一つ一つ手作りです。また、全員にスプーントンボの参加賞も。毎月のことですが、3月のお誕生日の子どもたちにもプレゼントが渡されました。のんびりと、のどかな、今年度最後のいのちの森の日でした。
でも、なんといっても、今回のメインは、六角形のカフェ(ダンボールの大型パネルの組立式)! 6年生の小学校最後の思い出にと、組み立てたものです。カフェの運営は6年生。いっぱい、楽しい思い出を胸に、旅立ってほしいものです。これから、楽しいこともあれば、悲しいこと、苦しいこともあります。そんな時、「変わらないもの」、そこに行けばその頃の自分を思い出せるところ、故郷があることで、きっと救われることがあります。いのちの森は、そういう場所、子どもたちの心の故郷になってくれればいいなあと願っています。
     「いのちの森の日」の連絡先:forest.k@goo.jp,
     ブログhttp://blog.goo.ne.jp/forest-k-y/

花粉と黄砂と餃子 〜長崎と北京にて〜

千葉市中央区 高橋 克行 

 今年も黄砂をつかまえる機材をかついで長崎と北京を行脚した。
長崎はランタンフェスティバルの最中だった。町中が赤いランタン(中国ちょうちん)に彩られている。夜はさらに華やかで、中華街や眼鏡橋の界隈は異国情緒が漂う。地元の人の案内で、うまいものをたくさんごちそうになった。
最後は一口餃子だ。これが皮が薄く、ぱりっとしてとてもうまい。不覚にもおなか一杯であまり食べられなかったのが心残りだ。
観測機材の取り付けのため、長崎大学の学生さんに手を借りる。世間話のさなか、花粉症に話題をふってみる。長崎でも花粉症の人は多いとのことだ。確かに、20℃近くまで上昇した気温に誘われて、花粉がたくさん飛んだようだ。街を歩く人にもマスクが目立った。
その翌週に訪れた北京は、一転の冬景色。数日前に降った雪が町のあちこちに残っている。その代わり雪と一緒に空気中の汚れも落ちてしまったのか、貴重な北京の青空を拝むことができた。
さすがに植物の緑はまだみられない。スギ花粉とも無縁である。これが、4月にもなると柳の花(柳絮・リュウジョ)が飛び始める。ふわふわ飛ぶ綿毛のような花。それはそれで風情があるが、観測にはやっかいだ。光を利用する観測にはこの花が妨害因子となるのだ。
北京滞在3日後、空気が白っぽくなり、遠くがかすんできた。日本の環境基準の2倍くいらの濃度である。おー、すごいすごいと騒いでいると、これで「軽微」な汚染とのこと。「重」な汚染とは、如何にか。われわれの常識は通用しない世界である。
北京は小麦粉の食文化だ。麺、肉まん、それにワンタン。あの北京ダックも小麦粉でできた皮に包んで食べる。でも、なんといっても餃子だ。北京で餃子といえば水餃子だ。長崎の一口餃子と対照的に、皮がぷりっと厚いのがなんともいえない。街の食堂で食べる水餃子は格別である。
こうして長崎も北京もビールと餃子とともに夜が更けていった(残念ながら黄砂は飛んでこなかった、と日記には書いておこう)。

ゴルフと鳥

千葉市緑区 小田 信治 

 会員の皆さんでゴルフを趣味にされる方はいらっしゃるでしょうか。私はゴルフをやらなくなって、もう15年以上になります。なぜ、止めたかと言うと、1回2,3万円はするので小遣いがもたないこと、自然観察のほうが楽しくなったことなどがあげられますが、下手でなかなか上達せず、つきあいをするのが面倒になったのが本当のところです。
さて、ゴルフ場開発というと自然破壊の代名詞のように言われますが、本来は自然とふれあうことのできるスポーツで、用語にも生き物の名前が登場します。ゴルフの用語に鳥の名前が使われているのをご存じでしょうか。
ゴルフをやられる方なら、いくつかのホールでは、バーディーで回りたいものですね。
バーディは、1ホールの標準打数(パー)より1打少ないスコアを言いますが、バーディー(birdie)は、小鳥のことを意味します。ボールに羽が生えて、まるで鳥が飛ぶように飛んでほしいとの願いからこの名前がついたと言う説があります。
次に、2打少ないスコアをイーグル(eagle)と呼びますが、これは鷲のことです。
鷲は生態系の頂点に位置する生物で、鳥類の王様ですが、バーディーよりさらに1打少ないので、この名前がついたのでしょう。
次に3打少ないスコアをアルバトロス(albatross)と呼びますが、アホウドリのことです。
アホウドリ(阿房鳥,阿呆鳥,信天翁 学名:Phoebastria albatrus)は、ミズナギドリ目・アホウドリ科に分類される鳥類の一種で、日本では、鳥島(伊豆諸島の一つ)に生息しています。かつて500万羽もいましたが、羽根布団の原料にするため乱獲され、現在は500羽程度にまで減っています。また、絶滅危惧種、特別天然記念物に指定された保護鳥です。人を怖がらないことからアホウドリの名前がついたものですが、何時間も羽ばたくことなく、洋上を飛翔するその姿から海外では美しい海の女王のイメージがあり、ゴルフでは、この名前がついたのだと思われます。なお、アルバトロスはダブルイーグルとも言います。
ゴルフでは、コンペがつきものです。コンペで最下位から2番目になった人のことをブービー(booby)と呼びますが、カツオ鳥のことです。
カツオ鳥は、ペリカン目カツオ鳥科の一種、海上生活の大型鳥類で日本には3種棲息し、どれも希少種で保護対象の鳥です。カツオ鳥はアホウドリと同様に、警戒心が希薄で動きも大変鈍く、簡単につかまる為に「ドジな鳥、間抜けな鳥:booby」と言う名前を付けられ、ゴルフではこのように呼ぶようになったと思われます。
ゴルフはイギリスで生まれたスポーツですが、ゴルフのスコアに鳥の名前を付けるとは、相当、鳥好きの国民のようですね。

春の谷津田で野草を食べ、中村夫妻を祝う

千葉市稲毛区 石橋 紘吉 

 2006年3月18日、弥生の晴れわたる空の下、中村夫妻の祝いの宴と野草を食べる会(主催:ちば環境情報センター)が多くの参加者で無事終わりました。野草を食べるのは初めての方も居られたのではと思います。こんなものが食べられるのかなと思いつつ天ぷらの衣で隠せばわからないこともあり、皆様のお腹の中へ吸い込まれてゆきました。草団子も江澤夫妻のご努力ですりつぶされたヨモギが白玉粉と相まって野趣豊かな一品となり、舌鼓を打って皆の腹へと納まりました。
中村夫妻の谷津田ウェディングパーティーも皆様の暖かい手作りの祝いの宴で盛り上がり、世界で二つとない祝福の宴となりました。

雑感を三十一文字に!

<野草を食べる>





 
暖冬で 野草大きく のびるのか と思いも外れ 意外と小振り
天ぷらの 具にと野草 皆で摘む 定番ヨモギ ハルジョン若芽
ニワトコの 若芽を揚げて 舌鼓 セイダカアワダチ これもいける
特製の 味噌たれ付けて ノビル食べ 初めての人も 舌鼓打つ
ヨモギ摘み 茹でてすりつぶし 白玉粉 野趣満点の 草団子かな
汁がわり ラーメン作り 野外では やっぱり旨い あっという間に
<谷津田で祝う>
















中村夫妻 二人の門出 谷津田でと 皆で祝いの 宴がはじまる
ジュウタンの 替わりに谷津の 草の上 バージンロードに 二人が登場
バイオリン 電子オルガン ささやかに メロディー奏でて 二人を出迎え
心づくし ブーケ・カンムリ 手渡して カメラに照れる 中村夫妻
蔦を巻き 椿の花に 笹・木の葉 稲穂あしらい カンムリ献上
記念にと 穂田流通貨を 新婚さん われらに呉れる 記念の一品
手作りの 特製ケーキで お祝いの 入刀儀式 鎌のナイフで
入刀の ケーキおすそわけ われ食いし これは旨いと 二切れも食べる
福満さん 鹿児島式の 紅白の ソウメン用意 細やか心
メインディシュ ローストチキン 用意され 皆も群がり 食い尽くしたり
今日の宴 野草天ぷら 次々と 皆の腹へと 納まり行きし
バイオリン 奏でて二人を 祝福し 静の谷津田に 流れるメロディー
宴半ば 歌で盛り上げ せんとして 「ふるさと」合唱 谷津にぴったり
即製の 弓で放たる 矢の行方 皆の注目 ゲン君ゲット
恒例の ウルトラクイズ 楽しみに わいわい集まる 参加者かな
難問に 珍問あって ためいき出 五問正解 抱擁の賞
二人の名 刻む竹笛 ペンダント もらって記念 福よこいこい

2006年度にマスメディアに登場した記録

事務局より 

 2006年にマスメディアに登場した、ちば環境情報センター(CEIC)は新聞・広報誌など15回に上ります。毎年14件ほど継続して紹介されるようになりました。これは設立されて10年、NPO法人になってまだ4年ですが、地道な活動の積み重ねが根を張り、評価・認知されてきたおかげだと思っております。
それぞれのイベント、特に谷津田でのイベントに参加される人数も着実に増えており、今までCEICのイベントに参加してくださった方々に感謝申し上げます。今後はさらに内容を工夫し、会員はもとより広く市民の方々に満足していただけ楽しめる活動を展開し、県内の環境に関する情報を発信して参りたいと考えております。


<会費納入のお願い>

日頃よりNPO法人 ちば環境情報センターの活動にご理解,ご協力いただきありがとうございます。
新年度を迎え、今年度の会費納入の時期を迎えました。
2007年度会費の納入がお済みでない方は、同封した振り込み用紙の希望会員区分を○印で囲み、
会費(正会員5,000円,普通会員2,000円,賛助会員10,000円/1口)をお振り込み下さい。
宛名タックシールに会費納入状況が記載されていますのでご確認ください(行き違いの際はご容赦ください)。
なお、年度については4月から翌年の3月まで、複数年度の納入歓迎いたします。 
郵便振り込みの場合:郵便振替口座は00130-3-369499  
銀行振り込みの場合:千葉銀行本店 普通 口座番号3627678,
口座名義:特定非営利活動法人 ちば環境情報センター 代表 小西由希子

発送お手伝いのお願い

ニュースレター5月号(第118号)の発送を 5月7日(月)10時から事務所にておこないます。発送のお手伝いをしてくださる方を募集しています。よろしくお願い致します。


編集後記:今、下大和田の里山はタチツボ・ニョイ・アカネなどすみれを始め、シュンラン,フデリンドウなど、春の花でいっぱいです。
早くもシオヤトンボが現れ、水路にはメダカが群れています。水稲農林1号の撒種も終わり、いよいよ生命の躍動を感じる季節の到来です。
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