ちば環境情報センター > ニュースレター目次>ニュースレター第104号
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四街道市 古川 美之(みゆき)
「やったー!」今日もこどもたちの声が木立にひろがります。今日はなにして遊ぼうかな?友達来るかな?四街道プレーパーク どんぐりの森は四街道市和良比地区にわずかに残る里山を地権者の方よりお借りし、こどもたちと森の手入れをしながら冒険遊び場を開いています。
冒険遊び場は「プレーパーク」とよばれ、デンマークでの廃材置き場での遊び場が発端となり、日本でも25年前に世田谷で始まりました。今では全国で200ヵ所(実施日は様々)と広がっています。四街道では5年前に、子どもたちが自分の足で行ける場所に、自然の中でのびのび遊べる場をつくりたいと、地域や子供たちの保護者が中心となり、プレーパークを始めました。“自由だからこそ、ケガもする、自分でしたいことをするのだからその責任も自分にある”という『自分の責任で自由に遊ぶ』とともに『自然を体全体で感じ、自然を大切にしよう』の二つをテーマとして活動しています。
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森には既成の遊び道具はありません。遊びのプログラムもありません。森の木々や木の実、土や空間のすべてが遊びの材料となります。春にはよもぎをつんで団子をつくり、自然の恵みを味わい、夏は様々な虫たちとの出会いがとても楽しみです。秋は色づく落ち葉や木の実などが遊び心をくすぐり、どんぐりクッキーに草木染、落ち葉のシャワーなどここそこに遊びが生まれます。冬のやきいもも格別。・・そしてひそかに人気の秘密基地。森にいるだけで創造性がふくらみます。
木登り・探険・どろんこなど昔は当たり前のことが出来なくなってきている今、子どもが遊べなくなったのでなく、子供を取り巻く環境が変わってきているのです。
環境的にも時間的にも、モラル的にも抑えられている今の子どもたち、やってみたいという気持がとても希薄になっています。やってみたいけど、きっと止められる、できないかもしれない・・・と。しかし遊びの中には自分への挑戦があり、失敗と成功の繰り返しの中で達成感を得て、心の中に生きる力の核を作っていきます。まさに子どもは遊びながら育つ「遊育」がそこにはあります。子どもたちのやってみたい!の気持がそのまま実現できるよう、大人は場をつくり子どもたちを見守るだけです。気軽に始めた自然の遊び場にこんなに大きな意義がつまっていたことを知り、改めて子どもたちの生活の中にある、遊び場の大切さを感じています。
千葉県では今年度より次世代育成支援行動計画の中で「まっ白い広場事業」として県内に10ヶ所プレーパークをつくることを提案し、四街道でも市民・行政が協働で遊び場づくりを始めました。市民だけでなく、行政も子どもたちの育ちの中での遊びの大切さに関心を寄せています。
一方遊び場が自然の中にあることで、遊びを通し自然への関心も深まっています。子どもも大人も森に来ると素直になれ、なぜか安らぐ・・それは自然の持つ力なのでしょう。何気なく遊んでいるその足元の土や落ち葉の中、木々の枝先にも自分たちと同じ命が流れていることを感じながら、これからも自由な遊び場を子どもたちと一緒につくっていきたいと思います。詳しくは四街道プレーパークHP
http://www.dongurinomori.net/をご覧ください。
千葉市稲毛区 深山 貴道
先日、一人暮らしのおばあさんから古本の回収を依頼されました。ごみのステーションには持っていくことが出来ず、かといって有料で処理するには厳しい・・・。こういった場合、どうすれば良いのでしょう?という問い合わせです。
通常、個人宅などに業者が古紙回収に伺う場合、有料になります。回収される数量にもよりますが、やはり個人宅から排出される古紙の量は数100Kg程度であることが多く、その為運搬費用や人件費などをいただくケースが多いのです。
しかし、こういったケースの場合どうすればいいのでしょうか?今、高齢世帯、しかも一人暮らしという世帯がどの程度あるのか僕にはわかりませんが、これから増加していくのは間違いないと思うのです。
介護ヘルパーを利用していたとしても、恐らく彼らの仕事の範疇を超えているでしょうし、家族が近くに住んでいない等の場合、打つ手がありません。
悩んだ挙句、僕が空いた時間に取りに行くことにしました。確認したところ「古い辞書、百科事典など」が主でした。最近は売れそうな本は大手古本屋などが出張買い取りで来たりしますが、それはあくまでも売れ筋のもので、こういった本類では恐らく無理です。確かに「ごみ」だなと感じつつそのお宅から一番近いごみステーションを確認したところ、話しで聞いていたとおり離れた場所にありました。お話しを聞いたところ通常の可燃ごみも捨てるのに苦労されているとの事で、実際重い本類は運ぶのは無理だろうと思われました。
こうした状況を知り、やはり来て良かったと思う反面、悩みも持ち上がりました。「とはいうものの自分にも限界がある」と。
こういった話しは際限のない話しになりかねず、サービスにも限界があります。
ある方に相談したところ地域通貨のようなシステムがあれば・・・というアドバイスを貰いましたが「点」ではなく「線」で結ばれなくては、やはりシステムとして定着しないという主旨の話しも聞きました。まさにそのとおりだと思います。
少子高齢化が進み、核家族化が進み、環境破壊が進み、地域社会が崩壊している今と、更にそれが進行するこれからを考えた時、僕たちは何をすることができるのでしょうか?
これからの社会では環境や福祉などソフト面でのインフラ整備は益々重要になると思います。
インフラストラクチャーという言葉の意味を、作家の塩野七生さんは「人間が人間らしく生きていくためには必要な事業」と書いていました。リサイクル事業は過去がどうあれ、今はその一つになってしまったと僕は思っています。
今回の経験はこれからの社会で避けて通れない事として僕が仕事を続けていく中での一つの課題となりました。
2初旬、下大和田の田んぼで今年初めてアカガエルが産卵しました。昨年より1週間ほど遅かったですが、2月19日には118卵塊と順調に増加しています。今はオタマジャクシいっぱいです。2月22日夜の観察会では、フクロウに出会うこともできました。日も長くなり、いよいよ生き物たちの春の訪れです。 mud-skipper